「友情に疑問を覚えた一瞬」




康子ちゃん。次、理系校舎のPCルームに移動だよね?」
 康子ちゃんの机の隣に立って、そう言ったのは尋ちゃん。
「そうそう。行こっか。あ、尋ちゃん、教科書忘れてるよ」
 康子ちゃんはまだ座ったまま、尋ちゃんの机を指さした。
「え? あ、ホントだ。いけない、いけない。ありがと」
「どうしたしましてー」
 そう言って、康子ちゃんは立ち上がる。尋ちゃんは机の上に置き忘れていた教科書を手にして、康子ちゃんの前に戻った。

「よし」

 顔を見合わせて、頷く二人。
 そしてこっちを見ると、二人はいつもの通り、同時に言った。


美優、行くよー」


「・・・」


 あの、あたしたち対等な関係・・・ですよね? 何かがおかしい気がするのは、気のせい・・・ですかね?

「さっさと来ないと」
「おいてくよー」
「ままま、待ってー。待ってーっ」

 そんなことを考える暇もありませんでした。ええ。










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